もう9年ほど前になりますが、以前にもご紹介したこのピンクに染まったオパール。
先日の熊本ミネラルマルシェでも感じたことですが、まだまだエチオピアオパールのお手入れについて周知されていないことには驚かされます。
販売する側がきちんと説明をしていないことが原因なのですが、ネットでも多く販売されているエチオピア産ですから、今後 “ エチオピアオパールの変色 ” 問題が増えていくのでは、と危惧しています。
これからも機会があるごとにお伝えはしていきますが、変色を防ぐ方法のひとつとしてコーティングも真剣に検討してはいかがでしょうか?
お気に入りの表情を長く楽しむために、コーティング剤を上手に利用してあげては?
もちろん金属アレルギー対策にも!
エチオピア産オパールをお持ちの皆さん、どうぞご検討ください。
さて、ペーパーワークにけりつけて、来週の高崎ミネラルマルシェに向け準備します!
梅雨の合間の曇り空。
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宝石、特にオパールが大好きなのでここに辿り着きました。楽しく記事を読んでいたのですが、このページでびっくり。オパールにフッ素コーティング!ぜひやめてください。こうした加工に使われるフッ素化合物は最近水道水からも検出されて大問題になっている永遠に分解されない発がん性物質PFAS、PFOSです。そんなもので処理されたオパールをうっかり買ってしまったら、と思ったらゾッとしました。天然の美しいオパールを有毒な化学物質で汚染するのはオパールに対する冒涜と言えます。ぜひ考え直してください。
Ray さま
このたびは弊社サイトをご覧いただき、コメントをいただきまして誠にありがとうございます。
いただきましたコメントに対するお答えを、取り急ぎさせていただきます。
本ブログにてご紹介しております“スエットバリア”の製造販売元、株式会社サフィックス代表の景山さまにもお聞きし、要点をまとめてお話をさせていただきます。
まずご指摘の“PFAS”、“PFOS”につきまして誤解されている部分があるようです。
環境省のサイトより引用させていただきます。
https://www.env.go.jp/water/pfas.html
“
有機フッ素化合物(PFAS)とは、
有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼び、1万種類以上の物質があるとされています。
PFASの中でも、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、幅広い用途で使用されてきました。
これらの物質は、難分解性、高蓄積性、長距離移動性という性質があるため、国内で規制やリスク管理に関する取り組みが進められています。
”
つまりPFASとは様々な目的用途に利用されているフッ素化合物の総称で、その中にはフライパンの“テフロン”加工に使われている“テフロン”や、フッ素配合塗料なども含まれます。
そのPFASの中のひとつとして“PFOS(あるいはPFOA)”という物質があり、こちらがテレビ等で報道されているものになります。
このPFOS、あるいはPFOAというものが、今回ご指摘いただいているものとなり、環境省でも規制やリスク管理に関する取り組みが進められています。
テレビなどでも報道をされている場合、PFASのうち、PFOSとPFOAという説明がされているという事で、おそらく“PFAS = PFOS(PFOA)”と勘違いをされてしまっていると思います。
さて、今回ご紹介しております“スエットバリア”ですが、フッ素化合物であり、PFASのひとつと言えますが、その成分には規制対象であるPFOSやPFOAは含んでいないとのことです。
つまり、規制の対象になるような商品ではないという事になります。
「発がん性物質」というお言葉を使われておりますが、化学的に現段階では「その疑いがある」というのが正確な状況のようです。
また「有毒な化学物質」と表現されていらっしゃいますが、こちらも「その疑いがある」という段階で、現在詳細調査中のようです。
「PFAS」が有害という表現は、身の回りに多く利用されているフッ素化合物を製造している様々な業者さんに対して威力業務妨害に当たる可能性がございますので、今後そのような表現をなさらない方が良いかと存じます。
まとめさせていただきますと、
1. PFAS(有機フッ素化合物)すべてが、規制の対象となってはいない事。
2. 該当商品のスエットバリアは、PFASのひとつの種類ですが、規制の対象になっているPFOSやPFOAは含まれていない事。
以上のように、今回のご指摘は、誤解の結果ではないかと考えておりますがいかがでしょうか?
弊社では、このスエットバリアを、金属アレルギーでジュエリーを楽しむことができないという皆さんに、
「こんな商品もありますよ。アマゾンでも購入できますから一度お試しになってみてはいかがですか」
とご紹介しております。
事実、使っていただきアレルギーが緩和され、とても喜んでいただいたお客さまも多くいらっしゃいます。
また、弊社では基本的に“エチオピア産オパール”の取り扱いはなく、スエットバリアを使ったエチオピア産オパールを販売したことも、今後販売することもございません。
エチオピア産オパールの“水分を吸う”という性質は、まだまだ販売する側も、そしてご購入される方々にも十分に認知されていないのが現状です。
そのため、色が変わってしまったエチオピア産オパールについてのお問合せや対応のご依頼を多くいただきます。
ミネラルショー等でお話をする方々の中でその吸水性を知らずに、エチオピア産オパールを身につけて楽しんでいらっしゃる方も、まだまだ多くいらっしゃいます。
そうした皆さんに、エチオピア産オパールの性質と、その対応、色変わりを防ぐための方法を、折々お話しさせていただいております。
このようにお伝えをしています。
「エチオピア産オパールは水分を吸う性質がありますので、身に付けた後は外して、仕舞う前に必ず柔らかい布などで拭いてあげてください。真珠やサンゴなども同じですが、色が変わってしまわないようにこの点を気を付けてください」
その上で、もしご心配であれば、こんな商品もありますよと“スエットバリア”をご紹介させていただいております。
弊社とスエットバリアを販売する株式会社サフィックスさまとは、まったく商売上のつながりもありませんし、もちろん営利関係もございません。
その点も、どうぞ誤解されませぬよう、お願い申し上げます。
以上、長文になってしまいましたが、いただきましたコメントへのお答えとさせていただきます。
専門的な化学的知識を持たない私自身、今回いただきましたコメントをきっかけに、PFASについていろいろと学ぶことができました。
ありがとうございました。
ご不明点、ご感想など、是非メールにてご返信ください。
前述しました通り、知らず知らずのうちに“威力業務妨害”をしないよう、メールでのご連絡がよろしいかと思います。
それでは、いったん失礼いたします。
ありがとうございました。
八巻 利一