
数ある宝石の中でも、人的に作られたものや処理されたもの、”ニセモノ”(個人的にはあまり好きな言葉ではありませんが・・・)の多いオパール。
これまでもサイト上やミネラルショーなどで皆さんにもご紹介してきました。
そんな“ニセモノ”の中でも、“貼り合わせ”オパールはとてもポピュラーな存在です。

二枚貼りのダブレットオパール

三枚貼りのトリプレットオパール

細かな欠片を集めたモザイクオパール
様々なタイプがマーケットには出回っています。
どうしても否定的な目で見られがちなこうした貼り合わせオパール。
ですが、実はこれがオパール採掘にかかわる鉱夫、マイナーたちの生活を支えているのです。

オパール採掘をしていて、良質かつサイズのある、いわゆる“特品”級の原石を手にすることは非常にまれです。
ワンシーズン土砂まみれになって掘り続けても、ひとつも手にできないこともザラ。

掘っても掘っても手にできるのは、小さな欠片のような原石や、薄い“シーム”オパールと呼ばれるものが大半です。
そうした決して高品質と言えないオパールや厚みのないオパール原石は、貼り合わせオパールの材料として利用されます。

透明な地のクリスタルオパールなどは、黒で裏打ちしてあげる事で素晴らしい遊色を見せてくれる場合もあります。
採掘のオフシーズンに、鉱夫たちはダブレットやトリプレットオパールを自ら作って販売したり、素材となる原石を加工メーカーに売ることで、少なからず収入を得ているのです。

決して特品が採れなくとも、こうした素材を販売することで、ガソリン代をはじめ、生活を支える鉱夫たちの収入になっています。

ともすれば悪者、偽物といったマイナスイメージにとらわれがちな、ダブレットオパールやトリプレットオパールたち。
私自身も、「なんだダブレットオパールじゃん」
そんな風に以前は考えていました。
ある日、知り合いの鉱夫から大事な収入源としての貼り合わせオパールの話を聞き、まさに目からウロコ、考え方を大きく変化させられることに。

もし、ダブレットやトリプレットのような貼り合わせオパールが販売できない世の中になってしまったら、間違いなく鉱夫の数はより減少することでしょう。
ひいては、天然オパールの減少につながります。
そんな風に考えると、貼り合わせのオパールは、決してネガティブなものではなく、なくてはならないモノ、と思えてきませんか?

宝石としての価値は天然オパールとは比べられませんが、貼り合わせたオパールと知って楽しんでいただける。
そんな捉え方をしていただければ幸いです。
さて、今週は福岡、そして来週は大阪と、ミネラルショーが続きます。
新しいオパールや、いろいろな宝石を持ってお伺いします。
会場でお目にかかりましょう!
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