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2010年04月02日

残したい、という気持ち。。。


とあるご婦人のお話です。



ある日の午後、ご年配の白人女性が、何か目的を持ったような足取りで当店へいらっしゃたところから、このお話は始まります。

決して健康そうには見えないこのご婦人、それでもオパールをご覧になる姿勢は真剣そのもの。

いろいろお話をお伺いし、どうやら近郊にお住まいの地元の方のよう。

口調も明るく、ブラックオパールのリングが欲しいこと、でもご主人には内緒のお買い物であること・・・

そんなことを少しずつ語ってくださいました。


お好みのオパールも見つかり、リングのデザインも決め、セッティングのためにしばらくお時間をいただいて、後ほどもう一度ご来店いただくことに。


2時間ほどおいて、もう一度ご来店いただき、リングの出来上がりにもご満足の様子。

その時から少しずつ本当の理由、ブラックオパールが欲しかった本当の理由を打ち明けてくださいました。


自分はがんに侵され、現在抗がん剤での治療を受けていること。

そのため、副作用がとても重く、なかなかベッドを離れることができないこと。

今日は久しぶりに体調が良かったので、以前から考えていた計画を実行したこと。

その計画とは、自分の子供たちに残していけるもの、自分に万が一のことがあったとき、形見として残せる、そんな宝石を手に入れるということでした。


決して悲観的でも悲しそうでもなく、淡々と語っていらっしゃるその姿、

“がんなのにタバコやめれないのよね”

なんて笑ってらっしゃる。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


どう思われますか?

がんの告知は当然のお国柄。

ご自身の病状もよく理解されているのでしょう。

その上で、子供たち、そして孫たちに何かを残したい、という気持ち。

価値のある宝石を買っておいてあげたい、というお気持ちなのか?

それとも、いつまでも自分を覚えていて欲しいという気持ちなのか?


そんなことを一度も考えたことの無い私にはわかりません。


さまざまな方々との出会いがあります。

そんな出会いの中の1ページでした。




今日は雲が大目のゴールドコーストです。




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