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2007年11月22日

受け継いだもの。。。

毎日、いろいろな国から、いろいろな人たちが弊社ショールームを訪れてくださいます。

好みの色合いを求めて探し回っているお客さま。
大事な人へのプレゼントにと、一生懸命なお客さま。

そんな中、オパールを売りたくてやって来る人たちがいるのはこれまでもお伝えしたとおり。
今日は、そんなひとりの男性のお話です。



ある日の昼下がり、ぶらっと現われたその男性(Aとします)。

歳は50代でしょうか、おそらくイタリア系で背の高い容貌。


A:オパールを売りたいんだけど、、、。

私(Gとします):どんな種類のオパールですか?

A:あんまり詳しくないんだけど???

G:どこで手に入れたんです?

A:実は私の祖父がオパールを採掘するマイナーで、良いものを家族に残してくれたんだ。

G:そうですか、もうお祖父さんは・・・・?

A:ずいぶん前に亡くなったよ。

G:そう、じゃあ家族の皆に持っていてもらいたくて、きっと取っておいてくれたんですね。


この男性のように、お祖父さんや父親がマイナーで、当時採掘されたオパールを大切に持っている家族が結構オーストラリアにはいるようです。

そんな古いオパールは、現在では採掘されないような上質のものもあったりして、時おり驚かされることも。


G:とりあえず見せていただけますか?


ポケットから袋に入った10個くらいの石を取り出すAさん。


G:せっかくのオパールをどうして売りたいんです?よろしければ理由聞かせてもらえますか?

A:いろいろお金が必要になったもんでね。

G:いくらくらいで売りたいんです?

A: ・ ・ ・ドルくらいでどう?



G:残念ですが、ちょっとその金額では難しいかもしれませんね。

A:それならいくらくらい?

G:うちではちょっとこのオパールは買えません。

A:どうして?

G:このオパール、処理してありますから。

A: ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ?

G:このオパールはもともと白っぽいオパールを、砂糖と酸で処理して黒っぽくしたもので、天然としの価値があんまり無いものなんですよ。

A: ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ?


実際古いもののようでしたが、ホワイトオパールを処理してブラックオパールのように地色を濃くした処理石であるのは明白でした。

Aさんはそんなことは知らず、お祖父さん本人が採って残してくれた天然とずっと信じていた、イヤ疑うことすらしなかったのでしょう。


結局、現実を知ってしまったAさんは、ちょっとがっかりした様子で、それでも「いろいろ教えてくれてありがとう」とお礼の言葉を残して出ていかれました。


こうした黒化処理は、南オーストラリアのアンダムーカ(Andamooka)産のオパールなどでよく行われていたようで、もう引退してしまった元マイナーからいろいろ話を聞いたこともありました。

現在ももちろん同様の処理がなされていると思いますが、あまりそうした処理石の需要は多くなく、Aさんがそのオパールを売ることができるかは疑問です。


これまで大切にしてきたお祖父さんからの贈り物。

何の事情があったのかはわかりませんが、そんな大切なものを売ろうと決意するにいたったAさんの気持、そして思いもしなかった処理石という現実。

なんだかとても後味の悪い、そんな出会いでした。



ちょっと雲が多めのゴールドコーストです。




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