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2007年10月28日

セキュリティ意識の問題。。。

長野のホテル客室から一億円相当の貴金属が盗まれた事件。

耳にされた方もいらっしゃるでしょう。

宝石を扱う身の私としては、とっても考えさせられる、そして「そんなこともありえるな」と、納得してしまう事件です。



長野のホテルで貴金属1億円盗難、出張販売社員が外出中

簡単に事件のあらましをまとめてみると、展示会出展のために貴金属を持参してホテルに滞在していた業者社員が、食事のために部屋を外出した隙に、ケースごと盗まれてしまったという事件。


この事件について書いている皆さんのブログなどでは、「一億円も持ち歩いているのか?」という驚きと、「部屋に置きっぱなしにせず、フロントに預けるべきだったのでは?」等など、批判的な意見がでています。

でも、不運にも盗まれてしまった今回の「出張販売社員」と同じような行動は、宝飾品を扱う業者の世界では、決して珍しいことではありません。


「一億円云々」というのは、おそらく販売価格でしょうから、実際の被害金額(原価での)はもう少し低いはず。

それでも、やはり高額には変わりありませんが、コレくらいの貴金属を持って、全国を歩いている業者さんは、皆さんが考えているよりずっと多くいるはずです。

宝飾品の卸業者やメーカーの営業マンや、あるいはこうした企業から依頼をされて宝飾品を専門に販売する人たち(セーラーさんとか、マネキンさんなんて呼ばれる人たちです)は、小売店のセールや展示会などに出展するために、日常的に今回の事件と同じような額の宝飾品を持って、日本全国をまわっています。

そんな生活をしばらくしていると、高額なものを持っている、ということに対し“慣れ”が生まれてきます。

そうすると当然、セキュリティ意識も低下し、ホテルの部屋に置きっぱなし、なんてこともでてくるのです。


「なぜフロントに預けなかったのか?」

これは地方のホテル事情をまったく知らない人の意見であり、今回のように展示会が開催されるような“温泉町”にあるビジネスホテル、特に部屋数の少ない小規模ホテルでは、フロントに預けるなんてこと、とてもできません。

いくら高額の品物を持っていようと、食事はしなければならないわけで、フロントにも預けられない、そして自分ひとりだけしかいない場合は、部屋に置いていくしか方法がないのです。

地方のビジネスホテルなどでは、いまだにカードキーではなく、昔ながらの“鍵”のところが多く、それを外出の際にフロントに戻してしまったところに、この出張販売員の“不注意”、あるいは何か裏を疑わせるような、そんな点も感じます。


ただ、一方的に“出張販売員”だけをせめることもできないのではないでしょうか?

日本国中、いろいろな地域に出向き、いろいろなホテルに宿泊してきた私の経験からみても、今回のような小規模ビジネスホテル側の防犯意識は、決して高いものではありません。


最近、こんなことがありました。


ある地方の展示会に呼んでいただき、地元の歴史ある(古い)ビジネスホテルに泊まったときの出来事です。

展示会出展のための準備も終わり、午前1時過ぎにベットに入ってウトウトし始めたその時、部屋の外に人の声と、部屋の鍵を開けようとする「ガシャガシャ」音が。

でも、どうやら私の部屋の鍵を開けようとしているような雰囲気。

きっと酔っ払った宿泊客が部屋間違えてるんだろう、と思って無視して寝ようとしたその時、なんと、ドアが開いたのです。

「???」。

私が寝ている、まさしくその部屋のドア。

内側からセキュリティのロックを掛けてあったんで、ドア全部は開かないのですが、それでもその酔っ払い宿泊客は、「あれ、おかしいな? なんでロック掛かってんだ??」なんてまったく事情を理解していない様子。

しょうがなく、ドアを開け話をしてみると、こんな具合。


間違って、自分の部屋番号の替わりに私の部屋番号をフロントに告げてしまった彼。

フロントで名前などを確認されることもなく、そのまま部屋の鍵(私の部屋の)を受け取った彼は、もちろん自分の間違いに気付くわけもなく、私の部屋にやって来た、、、そんな筋書き。


驚きました。

名前で確認しないフロントも問題外ですが、複数の鍵(マスターキーというわけではなく)が部屋ごとにあり、その鍵の管理をまったくしていない防犯意識の低さ。

この時宿泊したのはもちろんシングルの部屋。

なぜシングルの部屋に客用の鍵が二つあるのか?

なぜその出入りを管理していないのか?

怒りを通り越してあきれました。


でも、こんなホテルは決して珍しくないんですよ。


今回の事件は、その外出した出張販売社員からホテルに連絡があり、「客が行くから鍵を渡して欲しい」と依頼を受けた、そんなふうにホテル側は主張しているようですが、電話を受けたホテルのおそらくフロントが出張販売員の声を認識できるわけはなく、単に名前を名乗っただけで本人と信じ込んでしまったのでしょう。


都会の大きなホテルや、全国系列の大規模ビジネスホテルのような場合はこんなことはあり得ないでしょうが、何の確認もせず、またやって来た“客”の身元確認もせずに鍵を渡してしまうホテル側の管理の甘さ、意識の低さは非難されても仕方ないことだと思います。


同じような仕事をし、同じような状況になることも多々ある私自身、これまでこんな被害にあったことはありませんし、被害にあわないよう充分注意しているつもりです。

商品を持っているときは部屋を出ない。

食事は近くのコンビニで買ってきて部屋で食べる。

買いに行く際は、フロントに鍵を戻さない。

いろいろ気使うんです。


今回の事件がどんな展開を見せるのか?

ホテル側の責任はどうなるのか?

とても興味のあるところです。


皆さんも地方へ行かれてそんなホテルに宿泊する時は、充分お気をつけください。

部屋にいらっしゃる時でも、必ず内側から施錠することをお忘れなく。

品物じゃなくて命取られたら ・ ・ ・ ・。


ご注意を!!



今日は陽射しも穏やかなゴールドコーストです。




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