初 級 編 (パート2)

2. オパールの特徴って?

オパールの魅力は何といってもその不思議な色合いです。特にオーストラリア産のブラックオパール、ボルダーオパールは、まったくと言ってよいほど同じ色の石は存在しません。また色合いだけではなく、異なった角度や光で見た場合の色合いの変化、これもオパールだけの特徴といっても言い過ぎではないと思います。

どうして同じ種類の宝石で、ひとつひとつの石がこれほど違った表情を持っているのか、その辺の秘密は『上 級 編 』に取っておくとして、こうした独特の色の変化のことを、遊色効果(ゆうしょくこうか) と呼びます。美しい言葉だと思いませんか? その言葉自体が全てを物語っているようですね。どなたが名付けたかはわかりませんが(不勉強ですいません)、‘色’が‘遊’んでいるんですよ!!

まさしく上質のブラックオパールなどを見ていますと、その遊ぶ姿に我を忘れてしまいそうな、石に引き込まれてしまいそうな、不思議な力を感じます。ちなみにこのような素晴らしい言葉は漢字表現だけではなく、英語でも PLAY OF COLOR (直訳すると、色の遊び) と呼びます。日本だけではなく、世界中の人々がその不思議な魅力に引き付けられている証拠のひとつと言えるでしょう。

遊色効果プレイオブカラー

上のの写真2枚を見比べてください。これは同じ石を、異なった状況で撮ったものです。左側の写真は、ライトを上からのみ、右側は左右から光をあてた状態で撮影したもので、彩色等の加工は一切していません。

これがオパールの遊色効果です。この石の左側半分の色が、光線の関係で、深い青から、オレンジ~緑と、まったく異なって見えるのが納得していただけると思います。こうした遊色効果に、それこそ100個オパールがあれば、100通りあるといってもよいくらい、様々なパターンが存在します。そして、これがオパールを他の宝石と格別に違った、個性的なものにしている理由です。

もうひとつ、上の動画を見ていただくと、オパールの動きにつれて、色の塊(斑、‘ふ’と呼びます)が変化し、その色合いも、そして表情も動いていく様子がわかっていただけるかと思います。

この遊色効果のパターンにもそれぞれ名前が付けられ、オパールの価値を決める大事な要因のひとつになっています。そのお話は『上 級 編 』でご紹介することとして、今度はオパールの種類と、どのような場所で採掘されるかに話を移しましょう。

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